
TEXT by/村山章
主人公は僕だった
自分の人生に、奇跡のラストシーンが綴られるとしたら…。毎日が変わり映えしない生活を送っていたハロルドに、ある日突然、“女性の声”がどこからともなく聴こえてくる!?その声はまるで自分が小説の主人公かのような同時進行で描写する。どこまでも追ってくるその声は突如「ハロルドは直に死ぬ」と。
物語がはじまり、そして終わるはずだったバス停
バス停はマーティン・ルーサー・キング・ドライブと26th Streetの角。
自分がいきなり「誰かが執筆中の小説の主人公」だと知ってしまった男の悪戦苦闘を描いたファンタジックなコメディ『主人公は僕だった』。平凡だった人生から、いきなり運命の恋に落ちながらラストでは悲劇の死を遂げる劇的な人生へ。いやそんなのはイヤだ、死にたくないと反抗する男ハワードが、毎朝通勤バスに乗るバス停がココだ。
前回、巨大マンションが立ち並ぶハワードの通勤ルートを紹介したが、バス停も同じマーティン・ルーサー・キング・ドライブ沿い。マンション群と目と鼻の先にある。
映画では、ココでハロルドの腕時計が小さな反乱を起こし、同じ日課を繰り返していたハワードの生活が波乱万丈に色づいていくことに。また、ハワードの人生を書いている作家、カレン・アイフルが、ハワードの最期の舞台にしようとしている場所でもある。せっかくなので、ハワードがバスにはねられた場所に横たわってみようと思ったけれど、雨の後で道路が濡れていたので断念しました。レポーター失格です、ごめんなさい。
【実際の地図上で確認!】https://goo.gl/maps/aWoyc
映画では毎朝ハワードら通勤客が並んでいるが、実際には黒人街なので、白人はあまり見かけない。
バス停に近づいてくるバス。劇中ではハワードが子供を助けようとして轢かれます。
ハワードの事故現場を指さしてもらった。ココです、ココでいきなり男が飛び出したんです!
※ビデオパスFacebookで連載されていた記事となります。