
TEXT by/村山章
ビッグ・フィッシュ
ティム・バートンが贈る、心に残る感動作。「人生のストーリー」というお伽話で、みんなを楽しませ、幸せな気分にさせたエドワード。しかし、一人息子のウィルは父の話が嫌いだった。そんなある日、患っていたエドワードの容態が悪化し、実家に戻ったウィルは、残された時間があとわずかだと告げられる。ブルーム一家が暮らし、エドが晩年を過ごした家

クーサ川の東岸から見たBibb Graves Bridge。
『ビッグ・フィッシュ』めぐりの第四回は、前回、前々回に引き続いてこぢんまりとした田舎町ウェトンプカ。クーサ川にかかるアーチが五つ並んだ形状の古めかしい石橋は、Bibb Graves Bridgeという歴史ある橋で、ウェトンプカのランドマークになっている。
劇中では、生まれ故郷のアシュトンを出て冒険の旅に出るエドと、旅の道連れになった巨人カールをアシュトンの住人が総出で見送るシーンが印象深い。また、初恋の人サンドラと結婚したエドがトレーラーハウスで貧乏暮らしをしているシーンでも遠景にこの橋が映っている。物語の終盤、瀕死のエドを息子のウィルが連れ出し、エドの愛車だった赤いドッジチャージャーで爆走するシーンもこの橋の上で撮られている。
橋を歩いて渡ってみると、川の水面からいくつもの岩が頭を覗かせていて、なんとも風情のある景勝地。濃くて深い緑に包まれた環境はいかにもアメリカ南部、いやアラバマらしく、なんにもないのに長居したくなるような町でした。
【実際の地図上で確認!】https://goo.gl/maps/Q73WH

エドが巨人カールと旅立つシーンのロケ地。群衆に見送られてここから橋を渡って行った。

振り返ると見える景色。左の道でエドを見送る壮行パレードが行われた。

橋の上から。エドとウィルがダッジチャージャーで逃走するシーンではこの対向車線を逆走。

橋から見下ろしたクーサ川。なんとなく松島っぽい。

橋の対岸。逃走シーンではここで巨人のカールが現れて、逃げるのに邪魔な車をどかしてくれる。

アーチが並ぶ姿が美しい。四つしか写ってないが、全部で五つある。

地元ウェトンプカ警察のパトカー。町のシンボルである橋の絵が描いてある。
※ビデオパスFacebookで連載されていた記事となります。