
TEXT by/村山章
ビッグ・フィッシュ
ティム・バートンが贈る、心に残る感動作。「人生のストーリー」というお伽話で、みんなを楽しませ、幸せな気分にさせたエドワード。しかし、一人息子のウィルは父の話が嫌いだった。そんなある日、患っていたエドワードの容態が悪化し、実家に戻ったウィルは、残された時間があとわずかだと告げられる。ブルーム一家が暮らし、エドが晩年を過ごした家

すでにクローズした町唯一の映画館の前に立ってみると、小高い場所に見覚えのある白い家が!
映画『ビッグ・フィッシュ』をめぐるアラバマ旅。前回に引き続き、主人公エドの故郷アシュトンの町のシーンが撮影された、ウェトンプカを歩いてみた。
町を見下ろす高台に、白い家が見える。ア、アレは! セールスマンとして成功したエドが、最愛の妻サンドラと一人息子のウィルと暮らすために買った家なのでは? 近づいてみると、果たして映画に使われた建物に間違いない。
現在は誰も住んでいない様子で、おそるおそるエントランスに続く階段を上がってみたら、そのまま庭に出られてしまった。水は張っていないが、落花生のような形のプールも映画で見たまま残っている。エドは晩年までココを拠点にして暮らしたのだ。町の方を見下ろしてみると、若き日のエドが意気揚々と旅立っていった橋が見えた。
エドワード・ブルームは、自分の人生の出発点となった橋を毎日のように眺めながら暮らしていたのだ。いや、映画の中での位置関係と現実の立地が同じとは限らないのに、なんだか感慨深くなってしまった。
【実際の地図上で確認!】https://goo.gl/maps/75BpH

近づいてみるとやはりエドの家だった。手前にあるの可愛らしい店はホットドッグ屋さんで、地元の人が結構買いに来ていた。
後で買おうと思っていたらまだ明るいうちに閉店していたのが心残り。ランチタイム専用なのだろうか。
後で買おうと思っていたらまだ明るいうちに閉店していたのが心残り。ランチタイム専用なのだろうか。

エドワード・ブルームの家。現在は空き家。

庭には映画にも登場したプールが。劇中ではビル・クラダップ演じるウィルが、病床の父に代わってプール掃除をしていたのを思い出す。

家の前の通りから町を見下ろすと、まっすぐ先に若き日のエドが旅立つ時に渡った橋がある。
※ビデオパスFacebookで連載されていた記事となります。